化学合成農薬と化学肥料を使わない
皮ごと食べられるいちじくの育て方

館山パイオニアファームの「バナーネ」は、化学合成農薬を使わない栽培方法、化学肥料を使わない栽培方法で、地力と樹の力を大事にしながらじっくりゆっくり実らせることを特徴としています

化学合成農薬を使わない栽培方法

化学合成農薬を使用する目的は、主に3つあります。

①害虫対策
②病気の予防
③雑草対策

館山パイオニアファームでは、化学合成農薬を使う代わりに、どのような対策を取っているのでしょうか

 

①害虫対策

いちじく栽培にとって天敵となるのは、カミキリムシとアザミウマ類。
カミキリムシは、いちじくの木を食べるため、食害されると樹に穴が開いて枯れることがあります。
アザミウマ類は、果実の一番下の穴から中に入り加害する虫です。
そこで、害虫の「侵入を防ぐ」、「入ってきたら捕獲する」ために、次のような対策を取っています。

  • ハウスの開閉可能な部分(入口と風通し窓)を、目の細かいメッシュで覆う
  • 虫が嫌う強い光を反射する銀のテープを樹の周辺に張っておく
  • 入ってしまった虫は粘着性のシートで捕獲する
 銀色のテープは虫が嫌う光の反射、青いシートが虫を捕獲する粘着性のシート

 

②病気の予防

  • 化学的な窒素肥料を使わず、地力を大事にする
  • 樹木と土壌を雨に濡れにくくするため、ハウス栽培を主流とする
  • 風通しをよくするため、枝や葉の量を管理する

 

③雑草を増やさない

  • 人が通る部分は、除草シートで地表を覆い草が生えないようにする
  • 木の根元など露出している部分は、人の手で草刈りをする

 

化学肥料を使わない栽培方法

館山パイオニアファームでは、いちじく園を立ち上げるとき、動物由来の有機肥料で土づくりをしました。以来、化学肥料は一度も使わずに栽培を続けています。
また、樹の根元に生えた雑草は、刈り取ってそのまま置いておきます。こうすることで、雑草は自然乾燥したのちゆっくり生物分解され、有機物として土に還ります。
このような生産者のこだわりぬいた栽培方法によって、いちじくを皮ごと食べられるのですね。

刈り取った雑草を敷く

 

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2018/11/01 公開